昨日はあいれふ8階の人権啓発センターでココロンセミナーに参加してきました。
内容は、
NPO法人孤立防止センターの速水靖夫さんの
〜現場から見た孤立死防止〜』
でした。
速水さんは40代から特殊清掃の会社を営んでおり、高齢者の見守りという視点を大事にされてNPO法人孤立防止センターを立ち上げたとのこと。
現在は、福岡市より『見守りダイヤル』の事業を受託していると話されていました。
見守りダイヤルは福岡市の事業
です。
現在、わたしは地域包括支援センターで働いていますが、また別の『緊急通報システム』福岡市 緊急通報システムを利用している高齢者さんは実際にいて、何かあれば固定電話に繋いだボタンを自分で押すことで安心センターに繋がり、救急な状況を伝えることができる、というものは知っていました。登録し使い始めるには、緊急時かけつけてくれる2人の人の存在が必要ではあります。通報があれば、担当ケアマネにも一報が入ります。
一方、今回お話を聞いた見守りダイヤルは、自身の発報ではなく、生活の異変に気付いた他人が相談できるという仕組みです。
連絡を取れる人たちに連絡をし、それでも本人の安否確認ができない時、365日24時間休みなしで電話できるのは素晴らしいことだと思いました。
そして現場訪問は朝8時から夜8時までとのこと。
いのちをつなぐ最後の砦になっている、と感じました。
また、たくさんのレスキュー事例を聞きました。地域の人や民生委員さんや地域包括支援センター職員が1番最初の異変に気づいて、《訪問しても音沙汰がない》とか《電話しても出ない》など最初の発報のきっかけになっている、との話も興味深く感じました。
しかしながら、本人たちが普段助けて欲しいと思っているのは実はまさかの地域の人、だとのこと。近くに住んでいる人に助けてもらいたいと思ってるなら、自分自身も地域とつながらないとね。助けてほしい3番目に支援者とのことでした。
昨日の参加状況ですが、60名参加の会場は満席でした。
ただ、来ている人の年齢層は非常に高かった。
自分ごととして、関心を持っているんだなぁと感じました。
孤立死とか、他人事?、、、本当にそうでしょうか?
ゴミ屋敷になってしまうきっかけは、多くが
『配偶者や身近な人の死』
だと教えてくださいました。
わたしも家族の死を体験して抜け殻のように毎日を過ごし記憶がない時期があるので、パートナーや親、子の死に哀しむ遺族にとってのセラピーが日本ではもっとされるべきだと感じています。
そして、そのきっかけが社会との繋がりを避け、引きこもり、閉じこもり、セルフ(自分のこと)をネグレクト(虐待する、自分の世話を放棄する)状況に陥っていくそうです。
セルフネグレクトに当てはまる内容を教えてもらったのですが、これ複数ある人が多いとのこと。
また、こんな話もしてくださいました。
発報があり、かけつけて、玄関から声を掛けてみると返事が戻ってきた。
『大丈夫ですか?』と聞いて『大丈夫です』と返ってきたので、かけつけた人も安心して帰れる、ホッとします。
でも、それからもう一声かけて
/
大丈夫だったら、玄関まで出てきてお顔見せてください!
\
と言って、歩いて玄関を開けていただいて確認までしてみる そこまですることが孤立死防止に役立つと教えてくださいました。でないと、せっかく気付けたのに、本当の異変に気づかないまま2、3日経ち、衰弱して亡くなることもあるとのこと。
なぜ助けてって言わないかわかりますか?
と速水さんは言います。
わたしも想像して考えて失禁しているからかな、それが恥ずかしいからかな、と思いました。
でも、それだけじゃなく、失禁が気持ち悪くて下半身の衣類を脱いでしまっていることもあり、それを見られたくない、となっていることもある、と聞いて、あ〜奥深い、と思いました。
速水さんはたくさんの救出や死亡現場を見てきた経験を積まれたからそこまで分かるんだな、と敬服の気持ちが湧きました。
たくさん大事なことを教えてもらいました。
帰りは速水さんに直接お礼を言って帰りました!
また速水さんのお話を聞く機会ができたら、ぜひお会いしに行きたいと思います。